葉酸は妊娠初期に不可欠な栄養素ですが、流産とは何か関係があるのでしょうか?ここでは、葉酸サプリの摂取と初期流産との関係について調べてみました。

【初期流産と葉酸】サプリが流産予防のためできることはあるのか?

葉酸サプリと神経管閉鎖障害

厚生労働省は2000年から妊娠を希望する女性に、1日に葉酸を640μg摂取することを勧めてきましたが、それはなぜでしょうか?
それは胎児が神経管閉鎖障害を起こす危険を低減するためです。

このことが流産と何か関係があるかというと、あくまで「限定的に」ですがあります。

神経管閉鎖障害はもし発症すれば、大きく二つの種類に分類されます。

それは「二分脊椎症」と「無脳症」です。

もし二分脊椎症を発症したなら、赤ちゃんは先天的に下半身の障害を持って生まれることになり、無脳症ならほとんどは死産か流産になります。

葉酸はこれらのリスクを7~最大8割も下げられると言われており、厚生労働省が葉酸サプリの服用を妊娠前から推奨しているのもこのためなのです。

世界も認める葉酸の活躍

葉酸の神経管閉鎖障害に対する効果は海外において特に目覚ましいものです。

WHOが葉酸を小麦粉に添加することを推奨したのを受けて、1998年から全ての穀物に葉酸を添加することを義務づけたアメリカでは、2001年には二分脊椎症が2割減少したことを報告しています。

また、カナダ、イギリス、フランスにおいても1980年から2000年にかけて二分脊椎症の発症率が大幅に下がりました。

無脳症の場合はほぼ全てが死産、流産になってしまうためデータが乏しいですが、これらのことから無脳症やそれに伴う流産も減少したと考えるのが自然でしょう。

葉酸サプリは他が原因の流産にも関与できるか

さて葉酸は無脳症のリスクを下げて、そのために起こる流産、死産を予防する効果はあると考えられますが、その他が原因の流産ではどうでしょうか。

一般に葉酸は、子宮内膜を強化したり血流を良くして流産しにくい体にするなど様々な作用が言われていますが、世界的に信頼できるデータを基にした『サプリメント・健康食品の「効き目」と「安全性」』によれば、「流産の回避」は「科学的データが不十分」とされています。

つまり、葉酸サプリを妊娠前から摂取するのは医学的にはあくまで神経管閉鎖障害のリスクを下げるためであり、最初に葉酸は「限定的に」なら流産予防の可能性があるのではと書いたのはこのためです。

初期流産の原因と葉酸

現在、多くの産婦人科医の見解は「流産予防はとても難しい」というものです。

そもそもほとんどの初期流産の原因が、染色体の異常だからです。

染色体の異常には、卵子の老化や卵子と精子が先天的に染色体の異常を持っていること、紫外線や放射線の影響など実に様々な要因が複雑に絡み、特定は困難です。

そして染色体に異常のある受精卵が流産することは珍しいことではなく、このことは医学的にも「自然淘汰」として扱われています。

その中で葉酸は細胞分裂に必須であり、DNAの生成に不可欠であることから染色体異常にも関係がありそうですが、産婦人科医で葉酸の不足と染色体異常を結びつけて語る人はいません。

染色体異常による初期流産と葉酸に関しては、まだまだ研究途上と言えるでしょう。

葉酸は健康に不可欠、食事の補助に葉酸サプリを

このように葉酸が流産を予防できるかどうかは今後の研究次第なのですが、妊娠前から十分な量の葉酸を摂取した方がいいのは紛れもない事実です。

厚生労働省も1日に640μgもの葉酸を食事からとることが難しいために、葉酸サプリを用いることを勧めています。

それに「科学的根拠がない」=「意味がない」ということではありませんし、葉酸サプリで不足が補えれば体調が整う可能性もあります。

葉酸サプリに直接流産を予防できる効果はまだ認められていませんが、体が健康であれば妊娠も上手くいくだろうことは科学的根拠がなくとも自然に理解できることです。

そして葉酸サプリはそのことに貢献できるキーパーソンでもあります。

葉酸サプリとうまく付き合おう

最後にこのように葉酸サプリは妊娠を考える女性の強い味方なのですが、厚生労働省はサプリメントを服用する場合にいくつかの注意を喚起しています。

まず、錠剤やカプセル状であるため薬のように誤解されがちですが、「健康食品と薬は全く別のもの」だと考えることです。

薬のように特定の病気を治したり、予防できると思い込めば健康被害を受けることがあります。

特に医師にかかって薬を服用している場合、葉酸とは飲み合わせが良くないものもありまるので必ず医師に相談しましょう。

また、薬とサプリメントを併用すれば効果が相乗するというイメージを持つ人が多いですがそんなことはありません。

逆に効果を相殺することすらあります。

サプリメントも適量と用法を守って初めて私たちの健康と妊娠に寄与してくれるのです。


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